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まるで人間?ChatGPTの日本語翻訳が自然すぎる【ChatGPT活用法#1】

こんにちは、もり(moripro3)です。

この記事では、今話題の対話型AIツール「ChatGPT」で外国語を自然な日本語に翻訳してもらう方法を紹介します。

ChatGPTで英語の翻訳をしてみる

ChatGPTは、翻訳にも活用することができます。翻訳する英文には、スティーブ・ジョブズの有名なセリフを使います。

If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today? And whenever the answer has been “No” for too many days in a row, I know I need to change something.

さて、ChatGPTはどのような日本語訳をするのかみていきましょう。“No” をどう訳すかも注目ポイントのひとつです。

まずはシンプルな質問文で翻訳をお願いしてみます。

質問:
以下の英文を日本語に訳してください。

chatgptの翻訳

応答:
もし今日が私の人生最後の日だったら、今日することが本当にやりたいことだろうか?そして答えが連日「いいえ」である場合は、何かを変える必要があると知っています。

意味は理解できますが、全体的に機械翻訳のような印象があります。
でもここからが本番!ChatGPTでどこまで自然な日本語にしてもらえるか、検証してみました。

ChatGPTで自然な日本語に翻訳してもらう方法

ChatGPTの特長は、チャット形式で質問を繰り返せることです。一問一答形式ではないので、人間の会話のようにやりとりができ、これまでの質問内容を理解したうえで回答してくれます。この特長を活かして、やりとりをしながら自然な日本語にしてもらいます。

方法1:対話しながら翻訳してもらう【おすすめ】

ChatGPTと対話しながら自然な日本語に近づけていく方法です。最初の質問の続きで、ストレートにお願いしてみます。

質問:
もっと自然な日本語にしてください!

chatgptの翻訳

「No」の訳が「いやだな」に変わりました!ほかにも少し人間味は出てきましたが、まだ機械翻訳の感じが残っています。もっと自然に訳せないか聞いてみましょう。

「もっと自然に」の表現を変えてなるべく具体的にしながら、質問を繰り返してみます。

質問:
もっと、日本人に馴染みのある表現で!
もっともっと、日常会話のような自然な雰囲気で!

chatgptの翻訳

質問の「日本人に馴染みのある表現」や「日常会話のような自然な雰囲気」のニュアンスを理解してくれているのか、質問を重ねるたびに自然な日本語になっていくのがわかります。1回目の応答文と比べてみましょう。

1回目の応答:
もし今日が私の人生最後の日だったら、今日することが本当にやりたいことだろうか?そして答えが連日「いいえ」である場合は、何かを変える必要があると知っています。

4回目の応答:
「もし今日が最後の日だったら、今日やることって、本当にやりたいことかな?」って、自分に聞いてみるんだ。そして、何日も続いて「なんかなぁ、つまんないな」と思うことがあったら、何か変えなきゃって感じるんだよね。

チャット形式で全4回の質問をして、かなり自然な日本語にたどりつくことができました。ChatGPTはこれまでの質問内容を覚えているので、質問を繰り返して回答を磨いていくことができるのです。

方法2:1回の質問に条件をまとめて、翻訳してもらう

次は、1回の質問で効率よく回答をもらえないかも試します。以下のような質問文を作成しました。

質問:
以下の条件に沿って、自然な日本語になるように英文を訳してください。

【条件】
・日本人に馴染みのある表現にすること
・日常会話のような自然な雰囲気にすること

【英文】
(ここに英文を記載)

応答:
もし今日が私の人生最後の日だとしたら、今日することが本当にやりたいことなのかな?「いや」と答え続けるようなことが何日も続くなら、何か変える必要があるってわかるんだ。

1回の質問でも、依頼内容をまとめればそれなりの回答は得られますが、私の感覚では短い質問を繰り返したほうが、より自然な日本語を引き出せるように感じます。長文を翻訳してもらうと、その傾向がより顕著になります。

ChatGPTの活用ポイントは「対話を重ねる」こと

ここまでの翻訳を経て気づいた、ChatGPTから「より期待に近い回答を引き出すポイント」を紹介します。

1回の質問で完璧な回答を求めずに、対話を重ねる前提で使用する

質問の方法や言葉を変えながら問いかける(曖昧な言葉ではなく具体的な言葉で)

なるべく1回の質問を短くシンプルにする

①対話を重ねる前提で使用する

1回の質問で完璧な回答を求めずに、対話を重ねる前提で使用するとよいでしょう。期待どおりの回答が返ってこなくても、ChatGPTを責めずに、自分の質問方法を見直してみましょう。

②質問の方法や表現を変えながら問いかける

英文翻訳では「もっと自然に」を「日本人に馴染みのある表現」「日常会話のような雰囲気」という表現に変えて質問を繰り返したことで、よりナチュラルな表現になりました。
曖昧な言葉ではなく、なるべく具体的な言葉を使うとよさそうです。

③なるべく1回の質問を短くシンプルにする

今回のテーマでは翻訳対象の英文が短いこともあるのか、1回の質問でも条件を盛り込めば、それなりの回答を得られました。しかし、短くシンプルな質問を繰り返したほうが、より期待に近い回答を引き出せることもわかりました。この記事では紹介していませんが、長い英文ほどその傾向がみられます。

もしChatGPTから期待どおりの回答が得られない場合は、質問を分けて、1回の質問を短くシンプルにしてみましょう。繰り返しになりますが、1回の質問で完璧な回答を求めなくてよいのです。対話を重ねながら、答えを引き出していきましょう。

番外編:翻訳のトーンやキャラを指定する

最後に、ChatGPTのおもしろい使い方を紹介します。翻訳の雰囲気や口調を指定すると、そのトーンに合わせた日本語にしてくれます。

①カジュアルなトーンで翻訳してもらう

友達に話すように親しみを込めた口調でお願いしてみます。

一気にトーンが変わりました。「No」が「やりたくないわー」になったり、そのほかの表現も、まるで人間と会話をしているような感覚です。

②上司に話す感じで翻訳してもらう

上司向けのトーンはどうでしょうか。

1回目の問いかけがあまり期待どおりではなかったので、次に「畏まった(かしこまった)表現」というキーワードを入れて聞き直したところ、キレ気味の部下みたいなセリフになってしまいました。

③ギャルっぽく翻訳してもらう

ギャル風の翻訳もお願いしてみました。

ちょっと私のイメージする「ギャル」と違っていたのですが(ギャルの定義?)、1文目の「~いいんじゃない?」、「私今日」と語尾の「ょ。」がポイントでしょうか。
(昔のギャルといえば小文字の「ぁぃぅぇぉ」「ゃゅょ」を使っていましたよね)

この質問に関しては「ギャル」の定義が曖昧なので、ここまでにしました。

④孫悟空っぽく翻訳してもらう

アニメのキャラクターはいけるでしょうか?

一人称が「オラ」なのと、語尾の「いけねぇな。」は、かなり学習されている感がありますね!

⑤関西弁で翻訳してもらう

方言にも対応しているのでしょうか。

私が関西弁ネイティブではないので正確にはわかりませんが、雰囲気が出てますね!

キャラ別「No」の翻訳一覧まとめ

注目ポイントのひとつであった「No」をChatGPTがどう訳したか、一覧にしてみます。

【原文】If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today? And whenever the answer has been “No” for too many days in a row, I know I need to change something.

英語の「No」ひとつとっても、ChatGPTはこれだけのバリエーションで翻訳してくれます。

友達に話す感じ やりたくないわー
上司に話す感じ 望ましくない
ギャル風 う~ん、イマイチかな
孫悟空 うーん、ちょっとなぁ
関西弁 あんましやりたくないわ

ChatGPTは、質問の内容を具体的にして対話を重ねることで回答の精度が高まっていきます。一方で、人間側の質問が曖昧だと、ChatGPTの回答も抽象的で当たり障りないものになります。これって、なんだか人間同士の会話と似ていますよね。

1回の質問で完璧な回答を求めずに対話を重ねていけば、もっとChatGPTと仲良くなれるでしょう。それでは、よきChatGPTライフをお楽しみください!